脱毛症(男性・女性)
について
脱毛は放っておくと悪化することが多いため、早期発見と早期治療が重要です。
脱毛症にはいくつかのタイプがあり、症状や原因も多岐にわたります。
原因によって治療法にも違いがあり、回復に至るまでの経過も異なります。
当院では、保険治療の疾患であるトリコチロマニア(抜毛症。ご自分で髪の毛や体毛を引き抜いてしまう病気)・円形脱毛症・頭部白癬との鑑別も行います。下記に関しては、自費加療となります。
男性型脱毛症(AGA)
男性ホルモンによって薄毛が悪化する脱毛症を、男性型脱毛症(AGA)と言います。
抜け毛や薄毛にお困りの男性のほとんどは、男性型脱毛症(AGA)によるものと考えられており、思春期を過ぎてから頭頂部の髪や額の生え際が、いずれか一方、もしくは両方から薄くなります。
毛包の発達が不十分なため、髪の毛が長く・太く成長する前に抜けてしまいます。
男性型脱毛症(AGA)は進行性の脱毛症であるため、適切な対応をせずに放っておくと、症状が悪化します。
悪化する前に治療を受けることで、早期解消が見込めます。
男性型脱毛症(AGA)の
原因
AGAを引き起こす原因としては、次の通りです。
男性ホルモン
テストステロンという男性ホルモンが、5αリダクターゼという酵素と結びつくことで、ジヒドロテストステロン(DHT)が生成され、髪の毛が軟毛になります。ジヒドロテストステロン(DHT)は、ヘアサイクルの成長期を短縮する原因物質だと言われています。成長期が短縮することで、髪の毛が長く・太く育つ前に抜けてしまいます。
遺伝
AGAを引き起こす5αリダクターゼの活性度の遺伝
ストレス
ストレスが原因となる交感神経・副交感神経やホルモンバランスの乱れ
生活習慣
食生活の乱れ・睡眠不足・運動不足による頭皮環境の乱れや血行不良
外的要因
シャンプー・整髪料・毛髪のカラーリング・パーマなどの外的要因による頭皮環境の乱れ
女性男性型脱毛症(FAGA)
女性男性型脱毛症(FAGA)とは、女性が発症する薄毛・脱毛のことです。
3人に1人の女性が発症するとされており、思春期を過ぎてから、特に40~50代から閉経後に起こりやすい脱毛症です。細い髪の毛が増加し、全体のボリュームが減る傾向にあります。
FAGAの初期には、抜け毛が多くなり、分け目が目立つようになります。
症状の悪化に伴い、髪の毛全体が薄くなったように感じる方が少なくありません。
さらに悪化すると、頭頂部から脱毛する範囲が少しずつ拡大します。
女性男性型脱毛症(FAGA)の原因
FAGAを引き起こす原因としては、次の通りです。
女性ホルモンの減少
出産や加齢などによる、ヘアサイクルに関係する女性ホルモンのバランスの乱れが考えられます。
遺伝
遺伝的要因が関与していると考えられており、母から娘へ遺伝するケースが見られます。また、家族内での発症が多い傾向があると言われています。
過度なダイエット
激しい食事制限が習慣化すると、髪の成長に欠かせない栄養が足りなくなり、薄毛が進行する場合があります。
自律神経の乱れ
睡眠不足やストレスの蓄積などの生活習慣の乱れが原因で自律神経が失調し、ホルモンバランスが乱れます。
頭皮環境の乱れ
頭皮が乾燥し過ぎることやフケなどの影響が考えられます。
ヘアケア・ヘアスタイル
パーマやヘアカラーによる頭皮のダメージが考えられます。
血行不良
毛髪の成長に欠かせない栄養が行き渡りづらくなることが考えられます。
生活習慣
お酒の飲み過ぎによる髪の栄養素不足、喫煙による頭皮の血行不良が考えられます。
男性型脱毛症(AGA)/
女性男性型脱毛症(FAGA)
の検査
AGAやFAGA以外にも脱毛症を引き起こす原因があります。
当院では主に問診、臨床所見、ダーモスコピーにより診断を行います。必要に応じて血液検査など行います
ダーモスコピー
ダーモスコピーという拡大鏡を使って毛の状態をチェックします。
血液検査
免疫機能や甲状腺の異常など別の内科疾患によって脱毛することもあり、その場合はまずは内科疾患の治療を行っていただきます。その他女性の場合ですと、ホルモンバランの乱れにより脱毛を来すことがあり、産婦人科さんにて検査を行ってもらう場合もあります。
男性型脱毛症(AGA)の
治療
デュタステリド・フィナステリド内服
抜け毛・薄毛の悪化を防ぐ効果を持ちます。
男性ホルモンの働きを抑制することでヘアサイクルを正常化させます。内服はフィナステリド®とデュタステリド®の方あります。
効果を感じて頂けるようになるまで数ヶ月間の服薬が欠かせませんが、6ヶ月以上治療を続けることで8割程度の方に効果が現れます。
また、ミノキシジル外用・注射と併せて使うことができます。
副作用 | 性機能低下、肝障害など |
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使用できない方 |
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注意点 | ザガーロやフィナステリドを使用している間は、献血はNGです。献血する場合はデュタステリドでは半年間、フィナステリドでは少なくとも1ヶ月間は休薬して頂きます。避妊も同様です。 |
ミノキシジル内服
ミノキシジルは血管を拡張し血流を促す効果があり、髪の毛の元となる毛母細胞を活性化させ、発毛効果を全身にもたらします。
副作用 | むくみ、血圧低下、初期脱毛、多毛、動悸・めまい、頭痛、消化器症状など |
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使用できない方 |
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注意点 | ミノキシジルの使用中は、献血はNGです。献血する場合は少なくとも1ヶ月間は休薬して頂きます。 |
ミノキシジル注射
ミノキシジル注射は、発毛作用を持つミノキシジルを頭皮に直接注射する治療です。
髪の根元にあり、髪の成長の源となる毛乳頭にミノキシジルを注射することで、血管が拡がって血流が促進されるため、毛乳頭に栄養が届きやすくなり、髪の毛が太くなることが見込めます。
ミノキシジル注射では、薄毛が目立つ場所に直接注射することが可能なため、日頃飲んでいる内服薬と併せて治療を受けることで、より有効な発毛・育毛治療に繋がります。
副作用 | 注入中の痛み、施術部位の内出血・赤み・痛み・腫れ・感染、動悸・めまい、頭痛、むくみ、倦怠感など |
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使用できない方 |
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使用にあたって注意が必要な方 |
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女性型脱毛症の
治療
オグシ内服
Ogshi(オグシ)は、日本人女性に効果的な「毛髪」サプリメントです。
国産の選び抜かれた14種類の毛髪成分が1粒に詰まっています。
ケラチンを構成するアミノ酸の中で最も多く含まれているL-シスチンや、シスチンを作り出すL-メチオニンが含まれています。分解のプロセスを省略し、効率良くケラチンを取り込めます。
また、発毛・育毛を促進するために大切な役割を持つビタミンB群や、ケラチンの産生を助けるグルコン酸亜鉛などが配合されています。さらに、合成保存料や合成着色料、防腐剤など16種類の添加物は含まれておらず、びまん性脱毛症に効果的な髪にとって良い栄養素を満遍なく摂取することが可能です。
副作用 | これまでOgshiの副作用は確認されていませんが、体調に懸念がある方やアレルギー体質の方は、万が一に備えて原材料をチェックし、少量から使い始めることをお勧めします。 |
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注意 | ・お薬を使用中の方や食物アレルギーの方は、原材料をチェックして医師にご相談ください ・乳幼児や子どもは使用しないでください ・1日の摂取目安量(3~6粒)をお守りください ・亜鉛の過剰摂取によって銅の吸収を妨げる恐れがあるため、摂り過ぎないようにしてください |
オグシ外用
脱毛・薄毛の原因は多岐にわたります。健康的な髪を保つため、頭皮ケアの際には血行促進はもちろんのこと、毛根など複数の場所に根幹的なアプローチをすることが重要です。
Ogshiスカルプエッセンスは、医師の監修で開発された養毛料です。刺激や副作用に注意しながら作られており、様々な効果が見込める成分が含まれています。
毛根部へ総合的なアプローチができ養毛剤です。
副作用 | これまでOgshiの副作用は確認されていませんが、異常が起こった場合は使用をストップし、医師へ相談してください。 |
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使用方法 | ・朝と夜の1日2回、洗髪後など頭皮が清潔な時に使ってください ・頭皮全体に直接7〜10プッシュして、指の腹を使って揉みほぐすようにマッサージしてください。その後、ドライヤーでしっかり乾かしてください。 |
※効き目は人によって異なります。